運命が再び母の胎に入る時
運命が再び母の胎に入る時
大工さんと話をしていて、ふと庭を見下ろした。すると祖母がとてもこわい顔をしてこちらを見ている。彼女は花咲くピンクとブルーのアジサイの間に立っていた。という夢を見た。
おばあちゃんがこわい顔をしてた! これは警告だ。目下、方向転換しようとしていることが、きっと違うのだ。ピンクとブルーのアジサイは、人間関係の人気の上昇と降下を表している。私はその間で揺れ動いている。給料取りの職場を近所に変えようとしていたんだけど・・・大工さんが一緒にいたのは、生活の立て直しというアイデアゆえ・・・夢が何を語っているのか?正しく理解しなければ。
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「生まれ月の前後いち二か月は、運勢がもう一度お母さんのおなかに入るんだよ」と教えてくださった運勢学のY先生の言葉どおり、いまの私は母の胎に戻って考え中だ。9月、10月、11月・・・去年も11月に変化が訪れていた。あのときは宇宙船の夢を見た。光り輝く宇宙船だったけど、新聞記事のように白黒だった。白黒の夢は意味がストレートではない。宇宙船の訪れは変化ではあったが、望ましいものではなかった。夢は潜在意識の声だから、これから「やってくること」を告げている。夢判断は正確にとらえるのが難しいので、当たる当たらないといわれるけれど、夢は潜在意識、つまり直感の領域から来るんだから、当たっているに決まっていて、来るものを避けることはできない。「さあ、理解してごらん」が、やってくるのだ。
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さて今回は、何を理解しなければならないのか? 間もなくサジェスチョンが来た。それはアストラル・レベルの問題を振り返ることから始まった。
私の人生は、嫌いな家族と共に生きるところから始まった。これは生まれる前に、自分で選んだことだと今や理解している。「子供は親を選べない」という定説は、自分の人生には当てはまらない。ここを立脚点にすると「嫌な事はそのうち通り過ぎる」とか「嫌な奴はぶちのめしてやれ」とか「なんとか避けて通りたい」とか、復讐や回避を考えるのは本筋ではなかった。もっと理解を進めると、これがアストラルからメンタル・レベルへの移行へ通じていた。具体的にどういうことかといえば・・・?
なぜか出会ってしまう嫌いなタイプの奴とか、嫌な出来事に、以前ほど腹が立たなくなった。どうしてか? どうせ自分の人生はこうなんだからと、諦めたからじゃない。いけ好かない人物、うんざりする出来事、それらは人生の中で、ほんのいっときの出来事にすぎなかった。通り過ぎてしまえば(必ず通り過ぎて行く)その後の自分に何も及ぼさないと、解かったから。
この世でいちばん濃い関係と思われる血族。あんな奴が親だなんて!と日々嘆いて生きていたとしても、それは独り相撲にすぎなかった。本当に切っても切れない関係なのは自分、自分と魂の関係だ。真我と自分、神と自分、宇宙と自分。この方がずっと重い。いっときの不快事なんて、風が吹けば飛んで行くほど軽い。この軽いものが、魂に何ごとかを及ぼすなんてなかったのだ。
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「ブタを殴る」で出会った女性は、祖母のシャドウだった。祖母が死んだ後も、彼女との問題をクリアできていなかったので出会ったのだと、今では思っている。ブタで学んだことは、その女性と祖母は身びいきが激しくて、自分が気に食わない奴は徹底的に排除しようとすること。これ、自分にも大いに当てはまる悪いクセだ。ガ~ン!これが「お前、まだ解らないのか?」の神の一撃だった。
今の職場には、私を嫌っている女性がいる。「アタシは(結婚)二度目、ダンナは三度目」と、言った人だ。母と同じおとめ座の生まれで、誕生日も一日違いなので、へぇ~って感じだった。私が母を嫌っていたので、今度は私が嫌われる番、身近な人から嫌われるとはどういうことか、体験している。職場に私をスカウトしたのは彼女だったから、彼女の側にも、きっと因縁めいたものがあるのだろうと思う。今回、私はこの憎まれ女から離れようと、転職を試みたのに、どうも違った。南先生おっしゃるところの方向性、それがどうも見当違いだったみたいで。物事は本当の理解ができた時、清らかに流れていく。本当の理解とは受け入れることだ。
受け入れることについて、ローム大霊が聖女から聞いた話がある。聖女は、地上で修道女をしていた人だった。神を慕う美しい女性で、夜遅くまでお御堂で祈りを捧げたあと、自室へ戻るべく外へ出たところ、暴漢に襲われて貞操を奪われてしまう。彼女は神へ捧げた純潔を失って絶望し、自死を遂げる。そしてあの世での修業が始まった。あるとき天使が彼女に質問した。「あなたは地上で、結婚していましたか?」「いいえ」「それでは、修行をお続けなさい」彼女は来る日も来る日も修行に励む。するとまた天使がやってきて質問した。「あなたは地上で、結婚していましたか?」「はい、私の夫はあの男です」彼女が答えると天使が言った。「あなたは偉くなったから、もうここにいる必要はありません」そうして彼女は、上の天上へ進んで行った。聖女は神を愛する人だったので、自分を襲った男に対して恨みの念を抱いていなかった。ここが俗人より彼女が先んじていたところ。一方、彼女を襲った男は、彼女が自死したことを知ると自責の念に駆られて、彼女を襲ったその場所で、みずから命を絶ってしまった。彼は地縛霊となり、その場所には怨念がこもって、通る人を苦しめるようになった。それを見ていた天使が聖女たる彼女に言う。「彼を迎えに行っておあげなさい」と。彼女は男を迎えに行って、彼が無事に帰天すると、地上の怨念も消えた。愛は許し、受け入れる。そして暴力の根底にあるのは、過剰な性的エネルギーであるという。聖女を襲った男の根底にあったのも、じつは愛だったのだ。
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愛ゆえにって解っていたんだよね。わがことの苦しみも、彼の苦しみも・・・
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理解が進むと、負のエネルギーは軽くなって、風の中に消えていく。風とは日々の流れ。人生は流れて行く。死んだって流れて行く。おばあちゃんがこわい顔して夢に出てきたのも、あの世とこの世で、修行が続いているからだもんね。
実はこの後、運命のどんでん返しが来て「憎まれ女」とは、縁が切れたんだ!
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