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本棚は心の鏡かも知れない。我が家の居間には大きな作り付けの本棚があるんだけど、そこには本のほかに、思い出の品々が並んでいる。母の市松人形や頂いた手作りの人形、もらった絵葉書、家族や知人と一緒の写真。見ていると、ここが我が家の祭壇だと思える。けれども、長らくほこりをかぶっているところもあって、祭壇の、心の、すす払いの時がきている。

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本棚のすぐ手に取れる段には、大型本が並んでいる。「手は仕事に、心は神に」マザー・アンの教えをモットーに生活共同体を築いたシェーカー教徒たち。そう、彼らの生活に私は憧れていた。信仰に支えられた衣食住のシンプルなスタイル、独身主義、神と対話する静かな安息日。彼らのレガシーを美しい写真と共に辿った本があったのに、なぜか長らく読んでいなかった。でも読んでびっくり、自分にとってシェーカーへの憧れは、もう過去になっていた。本は彼らの作り出した生活用品(家具や布地、それらを作る道具など)に、詳しかったけれど、信仰という問題について、やはり本では多くを語れない。ハイデッカーが信仰について書いた青本というのがあったけど、やっぱり人の心の奥底にあるものを、言葉で語りつくそうというのは難しい。自分の信仰について、もはや人任せにできない!ただ憧れている場合じゃない!ということなのか? シェーカー興醒めは自分でも意外だった。

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今や世界にたった3人になったシェーカー教徒。それでも美しき黄昏なのでは? シェーカー家具の代名詞、ラダーバックと呼ばれる背もたれのロッキング・チェアー。

『SHAKER 生活と仕事のデザイン』ジューン・スプリッグ著・藤門 弘 訳 平凡社 刊 より

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逆に、以前はあんまり進まなかった読書が、一気に進んだジャンルもある。バウハウス系の学習本だ。カンディンスキーの芸術論やヨハネス・イッテンの色彩論。そして中断していたアリス・ベイリー読破のつづき。こういうの読んで自分の直観を磨くぞ!の、ちょっと分厚い時間…言うは易し行うは難しだけど、本を読むって、そんな夢見る時間を読むってことでもあるよなぁ。

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マーブリング・カバーの仮綴じ本を片手に

18世紀の肖像画って視線をちょっとそらしているのが多い。その方が人柄が出るって感じなんですかね?

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