そのときカタツムリがロザリオの速度で
そのときカタツムリがロザリオの速度で
速度でものを見る。これが動画を作ってトライしたことだ。GIFアニメーションは一コマを何秒にするかによって、動きが違ってくる。同じまばたきでも普通に見える速度と、しっかり目をつぶってから開けるのとでは、ずいぶんニュアンスが違う。
それからBGMのテンポ。自分の絵には絶対ゆっくりがフィットしていると思ったけれど、ゆっくりは早いより難しい。これはピアノを練習している時に体験したことだった。ゆっくり弾くと誤魔化しがきかない。ゆっくりしっかり弾けるなら、早く弾いても美しく音がそろう。だとしたら、何が自分の絵にフィットするだろう? 音楽負けしちゃいそうだなぁ、アタシの絵・・・。
ところが、出来上がった動画を見ていたら、ゆっくりは退屈かもしれないと気が付く。かったるいのだ。私たちの生活は、何とスピードに慣らされていることか。そして今も、どんどんスピードアップしている。
けれども梅雨の頃、面白いものを見た。雨の庭で水たまりの上を疾走するカタツムリ。ゆっくりの代名詞みたいなカタツムリが、雨と水たまりと、夏の予感にみちた温かい空気の中で、猛スピードで走っている。ものすごく嬉しそうに。そのときふと、テンポが浮かんだ。めぐみあふれる聖マリア、主はあなたと共におられます。走るカタツムリは、ロザリオの速度だったのだ。この大発見が嬉しくて、私は降る雨の中、カタツムリに合わせて、天使祝詞をしばし唱えた。
天使祝詞は、聖母が乙女のまま、御子を身ごもった、おめでとう!の言葉が、そのままお祈りになったもの。それを10回唱える。えー10回もぉ?と、初めは思うんだけど、10回唱える内に整ってくるのだ。何が?心が。
動画の速度、カタツムリの速度、ロザリオの速度。加速が基本の世の中だけど、やっぱりアタシはノンシャランがいい。
テンポの基本は拍動なのか?
GIFの動画のバックミュージックを興味深く聞いています。
いつかモニカさんの動画をギロックのサラバンドで見てみたいです。
そうそう、テンポが安定しないとき、メトロノームを使いましたね。
懐かしいなぁ、あのカチカチ音。
ギロックのサラバンド、哀感があって良いですね~
レイナルド・アーンのクロリスを何となく思い出すのは
19世紀好みのせいでしょうか?
新しい絵がたまったら、チャレンジしてみたい曲です。♫ウンウン♫